2010年9月14日火曜日

『レナードの朝』(1990,アメリカ)

 30年間眠り続けていた人間が、ある奇跡によって、束の間の目覚めを体験する幾日かの物語。 

友情、愛、理想、苦悩、憤怒、反逆、後悔•••、失われた時間を取り戻すかのように、彼は様々な経験を積んでいく。そのなかで成長しつつも、やがて彼は自らに残された時間は無限ではないことに気付く。そして、

彼が最期に選んだ生き方は、自分の身を犠牲にしても、人々が生きることを支えようとすることだった。生の喜びや尊さを知った彼だからこそ、そうした行動を選択したのだろう。
 

主人公を演じるデ・ニーロの迫力は凄まじく、映画の印象をより強いものにしている。 

生きることについて鋭い問いを投げかけられる一作。 

映像の美しさも秀逸。

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