2011年7月23日土曜日

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』(2011)

 長きに渡った物語が遂に幕を閉じた。
 2001年の初作映画『賢者の石』より、当初は幼かった役者達が物語とともに成長し、その過程を見届けているかのような感覚を覚えさせてくれた作品。荘厳でファンタジックな世界で織りなされる人物関係が魅力だった。
 最後の作品となった『死の秘宝』では、これまでの伏線が全て回収され、様々な謎が明らかになる。そして、ここで改めて明らかになったのは、この戦いは、決してハリーだけのものではなく、魔法界に属する全ての種族のものであったということである。
 まさに、オールキャストによる作品。疑心と信頼、憎しみと愛、そして、生と死が相見える壮絶なポリフォニーが繰り広げられる。

モーツァルト 「レクイエム ニ短調 K. 626」

 
 モーツァルトに対しては、優雅で開放的なイメージを抱いてきたが、『レクイエム短調 K. 626』は、そんな彼の別の一面を突きつけられる作品だった。

 長調が多い彼の作品のなかでも、ひときわ異彩を放つ短調『レクイエム』。

 死を目前にした彼の視界に映ったもの何だったのか。想像力を掻き立てられる作品