2011年4月16日土曜日

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」

 まるで現実と神秘を融合させたかのような芸術性。

 世界で最も有名であろう作曲家の、最も有名であろう作品は、人類の営みの悲哀と歓喜を高らかに奏で、歌い上げる。

 歴史的名演との呼び声高いフルトヴェングラー指揮による「バイロイトの第九」は、感覚/感情の未知なる領域に到達し、内界の宇宙を漂っているような意識すら想起させる。
 
 CDの収録時間が74分とされた根拠ともいわれるこの演奏。マスターテープの録音状態が問題とされ、「再現」のための幾多の試みがなされているが、ブライトクランク(疑似ステレオ)による「TOCE-6515」(1990年)は一押し。

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